智慧が実のる時

 大地から育っていった智慧の木は天へ天へと延びて行く。そしてその先に新たなる智慧の木々が広がっていく。

 智慧の木々からは柔らかな白地のカーテンが垂れ下がり、風にそよいでいる。

 ここは広大に広がる空想の世界、様々なものが時間とは無関係に雄大な世界。すらりと延びた智慧の木はまだその幹は細い。これを大切に育んで、智慧とイマジネーションの大木にしていくかはあなた次第だ。

 

空想とひらめきが 
出会う場所

 かつてかの有名なアイザックニュートンは、リンゴの実が落ちるのを見て万有引力を発見したという話は有名だ。

 ひらめきは空想の中にあり、また空想の中にひらめきがある。それは出会うべくして出会う瞬間がある。

 一歩一歩上り詰めた階段の先にそのひらめきは浮いていたり、はたまた浮いていなかったりする。
 ひらめきがなければ、また次の階段を登って、ひらめきをさがす旅にでるのだ。

 

夜明け前、夢の扉が開き、イマジネーションが羽を広げる

 水平線の向こう、夜が開けようとしている。空と水平線の境界線は明るくなっていく。そんな夜明け前、心の中にイマジネーションが芽生え始めたようだ。

 それはゆったりとした構えで、ゆっくりと羽を広げて飛び立っていく。1つ1つこころの扉をオープンにして、こころの部屋の中から飛び立っていく。

自由を求めて、夢をその翼に携えて。

しずかなる満月の夜にて

 まるで昼間のように明るい夜だった。時は午前4時過ぎ、空には恐ろしいくらい明るい満ちた月がぽかりと浮かんでいる。

本当に静かな夜だ。聞こえるのは寄せては返す波の音だけ。黒い岩肌に時をおり打ち付けた波が岩肌を超えて、洞窟の中に小さな水たまりを作っていた。

洞窟の中からは満月は見る事ができなかった。ただ水面に強烈に反射する満月がゆらゆらとしているだけの静かな夜。もうすぐ夜があける。

Floating Image

 すべてのものはそこに浮いていた。大きな石でさえ浮いていた。羽は止ったかのように浮いていた。かすかに上下しているのだけが見てとれた。

 文字さえも浮いていた。ふわふわと、ゆっくりと上下に動きながら浮いていた。

 細い糸が無数に垂れ下がって、あたかも地に広がっているかのようにこれまた空中に浮いていた。ここはすべてが宙にうかぶ空間。
 重力から解放され、ふわふわと漂う。