この画像ちょっと暗くない? 第5回目は、露出補正ってなあに?です。

 この左の画像を見てください。白いかわいらしい像が、なんとなくくすんでみえませんか?こちらは今日のテーマ「露出補正」をせずに撮った画像です。

せっかくかわいらしい像なのですから、もう少し明るく白さを出したいと思いませんか?
そんなときこそ、「露出補正」の出番です。
 お手持ちのカメラにもきっと「露出補正」という機能がついているはず。見てみてください。

「露出補正」なんだか小難しい技術用語のようですね。もう少し噛み砕いて言ってみると、「明るさ補正」とか「取り込む光り調整」とでも 表現してみましょうか。それだったらなんとなくイメージ掴めますでしょうか。
さて、実際にこれから露出補正をしていきましょう。

お手持ちのカメラをみてみよう

 お手持ちのカメラをじっくり見てみよう!
この右の画像のように「 +/− 」のようなボタンが見当たらないだろうか?これが露出補正ボタンだ。もしくはメニューの中の1つに「露出補正」というのが付いているかもしれない。(たいていのカメラは何かしらで「露出補正」の機能がついていますが、まれについていないものもあります。)

きっと使った事がない人が大半だろう。この「露出補正」という機能を使って、先ほどのくすんだ白い像を、きらきら白く光る像に変えてみましょう。

ちなみに、
「+」にすると「明るくなる」
「ー」にすると、「暗くなる」

ー1補正から+2補正の比較

 さて上の写真を見てみよう。−1補正から、補正なし、+1補正、+2補正までの露出補正の比較を見てみよう。撮影する際、白い像の部分で露出を計って撮ってみました。露出補正をしていない写真は、やはり白い像が、白らしく映っていない。
 さて、では「補正」をしないと、白は白らしく撮影できないのだろうか?

 その答えは「YES」です。

 えっ、、カメラってそんなに馬鹿な機械なの?答えは「NO」です。カメラはきちんと決められた動作をきちんとこなしているんです。ではその決められた動作とは?

それは、「露出補正をしないで撮影した場合、常にグレーをグレー、つまり灰色として表現する」
というもの。グレーを撮影すれば、きちんとグレーとして撮影しようとするのが、カメラなのです。
カメラの露出の基準がグレーである以上、グレーから外れるもの、例えばグレーより明るい、白は、グレーより明るすぎるため、基準であるグレーに近づけようと「暗く写そうとする」のです。
 例えばグレーより暗い、黒は、グレーより暗すぎるため、基準であるグレーに近づけようと「明るく写そうとする」のです。

あれ、なんだか思い当たる節はありませんか?逆光の撮影の時、ものすごい明るいのに、手前の人物が真っ黒に、、これは太陽の光を真っ正面に受けてしまい、「強烈に明るすぎるため、強烈に暗くして、グレーに近づけて撮影しようとするカメラの動きなのです。」


 今度は上の写真をみてみましょう。カメラで露出を「チャイム」のところで計ってみました。
 被写体は「シルバグレーのチャイムのオブジェ」です。見ての通りまさに「グレー」です。

「露出補正なし」の画像を見てください。どうですか、まさに適正な明るさで、色合いで撮れていると思いませんか。

これがカメラの補正なしの画像、つまり、、カメラにとっての「適正露出」の基準であるグレーを撮影した場合の写真です。
 もしこのチャイムのオブジェが白いチャイムだったら、、、きっとカメラは白ではなく、グレーに近い形で写していたことでしょう。

 では、「露出補正」とは何のためにするのでしょうか。それはカメラの基準であるグレーに対してプラス、もしくはマイナスの補正をかけてあげる事で、白を白らしく、黒を黒らしく写すためにあるのです。

 また上の写真の「ー1補正」をみてください。補正なしより、より重厚感がでていますね。では今度は「+1補正」を見てください。こちらは逆に軽やかでさわやかな感じに撮影されています。つまり露出補正によって、その人その人の考える味付けを行う事が可能なのです。

更に掘り下げると、、、、もし写真を見た目に近い露出で撮りたければ、撮影しようと思っている写真の中で、そもそもグレーに近い場所 をカメラで露出を計ってあげれば、、かなり見た目に近い写真を撮る事ができるはずです。 奥深いでしょ〜。