適正露出とはなあに?の写真をご覧下さい。
海外の道路標識をモチーフにした白いオブジェです。
 やわらかなホワイトの色合いが爽やかに表現できています。
 ただ普通に撮影をしたら、じつはこのような雰囲気では撮れないのです。何もせずカメラの自動に任せて撮影すると、「白はグレー気味の少し暗めにうつるのです.経験はありませんか?

 より自分の思ったイメージに撮影するには「適正露出」というものを理解する必要があります。



正露出には「カメラの適正露出」と「人による適正露出」があります。まずは「カメラの適正露出」を知ることによって 撮影したときにどのように映るのかを知る事が必要です。カメラまかせで撮影し何もしないでいると、すべて「カメラの適正露出」で撮影されることになります。「カメラの適正露出」とはどんなものなのでしょうか。下の図を見てみましょう。


メラの適正露出は「すべてグレーになるように写す」です。それは何を撮影するかは関係ありません。なんとも融通が利かないものですね。つまり撮影するものが白かろうが、黒かろうが、すべてグレーになるように撮影してしまう。それがカメラの仕組みです。

 では上の図で見て行きましょう。カメラの基準は図の真ん中の行です。図の真ん中の左端、このグレーの明るさになるようにすべてを調整するため、No1や、No3のように白いもの、黒いものも、なにも関係ありません。従って白いものはグレー味で撮影され、黒いものはグレー味がかって撮影されてしまいます。No2のように中間的なグレーの明るさのものは、そのまま映ります。

 左端中央のグレーが基準です。左端上下の白色、黒色は矢印で示されるように、真ん中のグレーに近づけようとカメラは動作します。

に「人による適正露出」についてお話しましょう。カメラまかせで撮影すると上記のようになってしまいました。黒いものは黒く写したい、白いものは白く写したいと思うもの。「人としては満足が行かないものですね。」それを人が感じる適正と思われる色に補正するのが、前回学んだ「露出補正」という機能です。

 青い矢印にあるように、カメラが判断した適正露出に対して、人が自ら、露出をプラス、マイナス補正する事で、「人による適正露出」を得る事ができるのです。

人による適正露出は人それぞれ違う人による適正露出は、これが正解!というものはありません。その写真で何を見せたいか、何をメインとするのか、どのような雰囲気の写真にしたいのか、その目的によって、「人による適正露出」は変わってきます。下のフォトを見てください。

しシルバーのティースレイナーを暗めの雰囲気で、重厚感をだしたいのであれば、「−1補正」が適正露出となるでしょう。なお全体的にグレーの明るさであるので、「補正なし」が「適正露出」とするのもいいでしょう。逆に主役をティースとレイナーではなく、ガラスの入れ物だとすると、暗すぎますね。ではもう少し明るくしてみましょう。下のフォトをみてください。

ラスの明るさを際立たせたいのであれば、「+1補正」が「適正露出」になるでしょう。マイナス補正よりも、透明度がうまく表現されていると思います。究極は「+2補正」。フォトのコンセプトがイメージ写真などであり、ハイキーなフォトを撮る事が目的であればこの「+2補正」野写真もありでしょう。 このように写真の目的や、どのものを主役におきたいかで「適正露出」は決まって来ます。従って実は「これが正解」というものはないのです。

自分の思い描くイメージの
写真が「適正露出」となる


ばらしい風景を見て、シャッターボタンを押す時、みんなで記念撮影をしようとして、かわいらしい動物を撮ろうとしてシャッターボタンを押す時、みな人の目で見たまま、その感動を写真に収めたいと思ってシャッターを切るでしょう。

 がしかし、現実は、見た目と同じには撮影できない事が多々あるでしょう。それは自分が、人が見たものの明るさに対して、先の「カメラが捉える明るさ、適正露出」との間に差があるからなんです。

光のときがよい例でしょう。人の目は逆光でも、目を細めたりして自動的に強い光を目で調整して逆光でもそれなりに見えてしまっています。だがカメラはもろに逆光の光を浴びて、あまり明るすぎる→グレーに近づけるように極端に暗くするのです。
 結果逆光での記念札は人物がまっくら、、なんてことが起こるわけです。

影するとき、このシーンでは「カメラの適正露出」はこう出るはずだ、だから「露出補正」をプラスしよう、マイナスしよう。そのように自分が思い描くイメージに写真を近づける、自分の感じる適正露出に近づける必要があるのです。