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No.5

 なんだか懐かしい光景がある。DNAに刻み込まれた記憶が呼び覚ます光景がある。やっぱり日本人棚、、と感じる瞬間。やっぱり日本は素敵な国だと再認識する。そんな事を写真で表現していきたい。

 物語を感じる姿がある。それが灯台だ。小さな小さな灯台だが、なんだかかわいらしい。小さい頃、防波堤に座って、日がな一日釣りをした記憶はないだろうか。父親につれられて、、、なんて。記憶の中の心象風景だ。

 朱色は魔をよける。言葉通りの空間がそこにはある。ここは出雲の神社、日御崎神社だ。日本海を望むその神社は荒々しい日本海の風雪に耐え、何百年と信仰を集めてきたに違いない。海猫の繁殖地としても有名な経島が近くにある。

 力強い大木の根をご覧あれ。苔むしたその根からは大地をつかみ、どっしりと構える木々の芯の通った強さを感じる。人はこの巨木のように、何事にも動じない、ぶれない姿であるべきだ。(長野県 戸隠神社にて)

 赤提灯はいつみても、昭和を感じさせる。そしてお酒が飲みたくなるのは、平成生まれの人でも、世代に関係なくそう感じるはずだ。もしかしたら江戸時代から引き継いできたDNAがなす技からもしれない。

 夕暮れ時、トワイライトを向かえようとするとき、ともされるライトは、なんだか懐かしい感じがする。デジタルが周りに溢れる世の中にあって、こうしたアナログな明かりは逆に人の心に潤いと、安心感を与える。アナログな回帰がそのうち起こるに違いない。
(フィルムカメラで撮影。東京都内にて)

 祭りが近づくと、町並みを飾る提灯。親に連れられていったお祭りを思い出しませんか。ワクワクした記憶、懐かしい記憶。何百年前から受け継がれてきたこの明かりを絶やしては生けませんね。

 砂の上に描かれた文様が、夕日を浴びてくっきりと浮かび上がってきました。そこには空気感が存在していました。穏やかな空気に包まれ、夜を迎えようとしています。(三重県にて撮影)

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