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No.9

この写真ページはブルターニュ地方、Mid-Preyneeseのフォトを紹介していきます。偶然であった人々と のふれあいやコミュニケーションを通して、旅の醍醐味を味わって行きただ来ます。

 フランス、ブルターニュ地方の穏やかな海を望む。子どもたちが、遠くで凧揚げを楽しんでいる姿がなんともほほえましい。とっても穏やかで静かな時間の流れを感じる。曇り空なのに、やっぱりバカンスの香りがするのがフランスの海だ。凪がやんだ海と少年はあまりにポストカードになりそうなアンニュイな午後のひととき。

 いまでも中世の香りが漂う世界遺産、Mont-Saint-Michel。こうして馬にまたがって、この修道院を訪れたに違いない。天候がめまぐるしく変わっていくこの地にあって、今日はめずらしく晴天だ。草木のにおいとともに、西洋の至宝が天に向かってその高貴なオーラーを放っているのだった。

 モンサンミッシェル、この修道院は特別な場所だ。大天使ミカエルが降臨した場所としても知られている。同時に厳しい自然に囲まれた地でもある。こうして一日に一回、激しい潮の満ち引きが起こる。さっきまで駐車場だったこの場所も見ての通り、すでに海の下にある。あまりのその急激な潮の満ち引きに何人もの礼拝者が命を落としたと言われている。

モンサンミッシェルから、車で40分ほど、そこにはサンマロの街がある。海に突き出た要塞がある街だ。この要塞も天然の要塞となる。潮の満ち引きの激しい地であり、時間帯によって、要塞と海岸を結ぶ道は完全に海の中に沈んでしまうため、敵は攻め込むことすらできない。そんなサンマロの海岸を今では海岸沿いをジョギングする人たちを見る事ができる。そこには穏やかな要塞の街サンマロ市民の姿があった。

 絵になる風景、それは何も絶景だけではない、夕日にくれる海岸沿いに、ぽつっと立つイーゼル、これまた絵になる光景だ。観光客もまばらなこのフランス・キブロンの街はずれ、夕日が沈む小さな小さな半島は、ささやかな観光スポットだ。近くには小さなカフェがあり、コーヒーを飲みながら、沈み行く夕日を眺める事ができる。

 海岸線で戯れる親子、きっと子どもにとってこの海は思い出の海となることでしょう。何十年後か、再びこの子は自分の子どもを連れてこの地を同じように訪れる事でしょう。でもそこにはこの時と変わらぬ海がやさしく迎えてくれることだろう。人は変われど、この海はいつまでも変わらぬ姿であり続けてほしい。

 Mont-Saint-Michelの名物は、羊料理だ。それもこの牧草地も、一日一度は海の底に沈む。その牧草を食べて育つこの羊たちは、ほどよく塩分を蓄えており、その羊の肉はまた頃合いのよい塩味なのだ。ふと気づくと、潮がまたやってくるからだろうか、いつしか羊たちは奥の牧草地まで移動していた。こうして変わらぬ日常が何百年も続いていくことだろう。

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