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No.8

この写真ページはブルターニュ地方、Mid-Preyneeseのフォトを紹介していきます。偶然であった人々と のふれあいやコミュニケーションを通して、旅の醍醐味を味わって行きただ来ます。

 光と影、その2つのまったく逆の力をもつものが織りなす世界はとてつもなく美しく印象的だ。たかだか一枚の葉っぱの上で繰り広げられる陰影の世界。植物が形作る芸術、葉脈の美しさは、その一見ランダムに描かれた文様のようであって、神が意図を持ってデザインした最高芸術だ。

 ピンク色に染まる。ふわふわ、柔らかなそうな花びらが寄せ集まり、まるで女の子がつけるシュシュのようだ。春風が吹き抜ける馬事公苑の八重桜、淡いピンク色似思わず見とれてしまう。

春が来た。ここは東京世田谷区 馬事公苑。世田谷にこんな緑溢れる場所があったのか、と思うほど広大に広がっている。空も広い。

馬と人間の歴史はかなり古い。人間にとって友であり、馬にとっても人間は友である。信頼関係によって結ばれた間柄だ。戦いの歴史の中にあって、人間も自分の命を馬に預け、一心同体として生きてきた。やさしい瞳に癒される。

 さくらと優雅に走る白馬、、心地よい風が吹き抜ける。さわやかなコラボレーション。小さく土煙をたてながら目の前を駆け抜ける。ふと白馬と目が合った気がした。うるうるとした黒い瞳にノックアウトだ。

 八重桜は、古くから日本人に親しまれてきました。そんな中でも八重桜の歌といえば 伊勢大輔の 「いにしえの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな」 の歌があります。宮中で美しく咲き誇っている桜を詠んだ歌です。花びらが重なって咲く 「八重咲き」.美しい言葉です。

 遥か昔1000年も前から宮中の歌に謳われるほど、昔から親しまれて来た八重桜。現代になっても、こうして家族のひとときに花を添えています。

 ひっそりと春を待つ。そんなけなげさが感じられる。でもその中に秘められた想いはとても大きく力強い。夕陽を受け、ほのかにつぼみの先が光っている。あと1ヶ月の辛抱だ。立派な大輪を咲かせるまで、じっと春を待つ。

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